スタッフの日替わり日記 〜ときどき本人〜

スタッフ日記第7回目「きのこりあんのみなさんへ」



はじめまして。
コピーライターの阿部広太郎と申します。
ご縁を頂いてさくらしめじさんと出会うことができて、
『先に言うね』『お返しの約束』の作詞を担当しました。

「スタッフ日記、書きませんか!?」

にこやかにマネージャーのMさんは言います。
「はい!」と僕は答えつつ、さて、
何について書こうかなと考えはじめました。

そういえばそうだ、あんなこともあったなと、
次から次へと、たくさんのことを思い出しました。
なんだか今、僕がここで書かせてもらっていることも、
ひとつの必然な気がしてきて。そのはじまりの日から、
みなさんに読んでもらえたらと思います。

「えっ…」

手を口に当てて驚いた様子のガクさん。
その様子を見守るように覗き込むヒョウガさん。

2018年の秋頃です。
はじめてお二人に会った時、僕が自己紹介で、
これまでの僕がしてきた仕事について話した時のことでした。
ロックバンド「クリープハイプ」と一緒に仕事をしてきたこと。
シングルの「寝癖」「リバーシブルー」や、
アルバムの「一つになれないなら、せめて二つだけでいよう」など、
ジャケットのデザインをアートディレクターと一緒につくってきたこと。
シングルの「二十九、三十」という曲に至っては、
尾崎世界観さんにお願いをしてつくっていただいたんです、という話を。

知りませんでした。ガクさんがクリープハイプを好きだということを。
2013年、クリープハイプの「社会の窓」という曲に出合って、
ガクさんが、ギターを熱心に、熱心に、弾くようになったのだと知りました。

さかのぼることその2年前の2011年。
僕も、社会人になって働きだして数年が経ち、
日々うまくいかないもどかしい感情に翻弄される中、
クリープハイプの音楽に出合い、仕事の合間に、
気持ちを込めて聴くようになりました。

赤裸々な感情に光を当てる音楽が好きになり、
いつか、いつか、いつか一緒に仕事がしたいと願い、
頼まれてもないのにレコード会社の担当の方にプレゼンをして、
いっしょに仕事ができるようになったのでした。

はじめて会ったのに、音楽を通じてつながっていた。

あの嬉しさ。好きが重なる瞬間のあの嬉しさはなんなのでしょう。

ガクさんと、ヒョウガさんと話していて思いました。

ことばでふたりの力になれたらいいなあ、と。

仲良く、親友のようなふたりの関係性。
お互いを思い合い、ここまで成長してきて、
いま更に多くの人に音楽を届けようとしている。

そして、ふたりとも優しくて、きっとおそらく、
じぶんと相手の思いの間で葛藤することもありそうで。
でも、だれよりも周囲の仲間を思っていく姿勢。

この3月にリリースされた「お返しの約束」のMusic Videoは、
マネージャーのMさんの写真をベースに完成しました。
来る日も来る日も、さくらしめじを、
フィルム写真で撮りつづけているMさん。
その写真から感じられる温かなまなざし。

映像作家のエリザベス宮地さんと、
ふたりの姿がたくさんの人に届いてほしいと、
背中を押すような気持ちでつくりあげました。

https://www.youtube.com/watch?v=0NAEq87Em0k

雨だった昨年7月の野音の単独ライブ。
それでも最後までやりきることはできたそうです。
通常なら、「次にいこう!」と思うはずです。
新しくライブをする場所を求めるはずです。

でも、天気で来れなかった人もいる。
もういちど、音楽でつながる時間をつくりたい。
どうしても、晴れた中でライブをするんだ、と。

笑顔でいて切実な思いがあるところも、
ふたりの魅力なんだろうなあ。
伝えたいというまぶしい思いは、
まちがいなくライブを輝かしますから。

5月3日。日比谷の野音が、その日、
きっとたくさんの人の好きが重なる瞬間になる。

僕は、ふたりの晴れ姿を楽しみにしています。

阿部広太郎より